やちむん の紋様・柄 やちむん の紋様・図柄について やちむん の特徴は、絵付けの鮮やかさと生命力のあふれるおおらかな紋様です。色は、沖縄の青い海を彷彿させるようなコバルトブルー(呉須)や、太陽の日差しを浴びた、南国の木々・植物を思わせる緑(オーグスヤ)。アースカラーといいますか、土などを思わせる茶色(飴)が多く用いられます。 唐草模様 唐草模様 沖縄 の やちむん の紋様の中でも、最も多いと言われている唐草文様。あちらこちらから無限に伸びた蔦が、永遠と長寿、子孫繁栄を表しているとされています。 魚紋(線彫り) 写実的にというよりはユーモラスで陽気な独特のタッチで魚を描いた文様で、輪郭を彫る線彫も施されることが多いです。金城次郎さんが好んで描いたことから沖縄の器=魚紋のイメージがあります。食に満たされる豊かさや、魚が沢山卵を産むことから、子孫繁栄を意味するとされています。 イッチン(筒描) スポイトのような道具で釉薬を絞り出して描くイッチン。素地と違う色で描くのが主流ですが、白地に白釉で描くものを白イッチンと呼ぶ。素朴でシンプルですが、料理との相性も良いです。もともと布の染色に使う道具イッチンを用いて描き、その道具の名は染色や古九谷の絵付けにかかわった、久隅守景の号の一陳斎が名前の由来だという説も。 印花(イングァー) 陶器の表面に草花などの模様の型を作品に押しつける技法また「花」とは「模様」という意味を持ちます。中国発の陶芸技法には「花」のつく技法が多く見られます。 沖縄独特の技法として。花型文がある。これは経一寸ぐらいの竹筒を節まで届かない程度に縦に割りをいれ、中央へ適当な竹を押し込むと、割った先が丸く開き、これを絵の具または色釉につけて釉の上から押すと花型ができる。後から筆で異なった色を中央に打つと完成でさる。これは老婆の工夫と聞いた。中国のものに同系のものも見受けるが、割り方がもっと細かく、はげしい 「沖縄の陶技」濱田 庄司より 赤絵 琉球の伝統的な手間のかかる赤絵の技術で、上品に仕上げた一品。 県花のデイゴやブーゲンビレアをモチーフにした色鮮やかな赤、技法を駆使しております。 点打 点を打って描く紋様。伝統的な柄で、飽きのこないデザインですので、どんな食材との相性も抜群です。水玉とはちがい均等ではなく自由に打たれる。 刷毛目(ハケメ) ぬくもりのある刷毛の印象は、多くの方に好まれる器の代表格です。朝鮮半島から入った技法で、希少な白磁に似せて、素地に白い土をかけたのが、はじまりだそうです。刷毛を使って白釉で流れるように描くのが刷毛目。藁を束ねて作った刷毛などで化粧土をほどこし濃淡やかすれ具合が味に!陶工の手さばきの優美さが表れます。 飛鉋(とびかんな) 工具の刃先をつかって、連続した削り目をつける技法ろくろを回しながら、工具の刃先をつかって化粧土を削ってゆきます。ロクロの回転の速さや工具の角度など、刻む間隔を調整しています。やちむんは、小鹿田焼などに見られる器全体に施すというようりも、一部分だけに施したりする事が多いようです。 指掻き(ユビガキ) 釉やくを、指をつかって掻いたりして描く技法。釉の濃淡や大胆に流れる美しい模様が光のあたり具合で表情をかえる。熟練の技が光る技法とも言えると思います。 櫛掻き 櫛掻きは、櫛型の道具を使って装飾し線刻によってできる筋の表情・テクスチャーを活かす技法素朴で楽しげな表情のある技法です。